交通事故が起こった場合、必ずしも加害者側だけに過失があるとは限りません。発生した損害を、加害者と被害者に公平に負担させるため、過失割合と過失相殺という制度があります。

過失割合

事故が起きた際に、加害者と被害者の過失の割合を表すのが「過失割合」です。
対向車(加害者)の赤信号無視による進入や、後続車(加害者)の前方不注意による追突など、被害者に過失がない場合は10:0となりますが、被害者側にも過失があるケースは少なくありません。

その場合は過失割合を決めることになりますが、一応の目安はあるものの、法律で明確に規定されているわけではなく、基本的には当事者同士の話し合いになるため、争いとなることも多々あります。話し合いが決裂した場合は、裁判で決定することになります。
賠償額が大きくなればなるだけ、決裂の可能性は大きくなりますので、早めに専門家に相談することをおすすめします。

過失割合の目安としては、『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』や『別冊判例タイムズ16号』に掲載されています。

なお、被害者が歩行者である場合は、歩行者が赤信号無視をして横断したときに起こった事故でも車側(加害者)の過失はゼロになりません。歩行者は無防備な状態にあるという考えから、車側の安全注意義務違反が問われることになるからです。
もちろん、赤信号を無視して横断した歩行者にも注意義務違反という過失がありますので、それを考慮した過失割合となります。

ただし、歩行者が信号機のない横断歩道を渡っていたときに起こった事故は、原則的に、歩行者の過失は認められず、10:0で車側の過失となります。

過失相殺

加害者が被害者に支払う損害賠償額を決める際に、被害者の過失割合に応じて損害賠償額を差し引く制度です。ですから、加害者の過失が10:0の場合は、過失相殺はありません。

例)過失割合が20:80の被害者Aさん、加害者Bさんのケース

被害者A:過失20%
損害70万円
加害者B:過失80%
損害40万円
  • 被害者A
    自分の損害分 70万円×0.2=14万円
    Bに対する過失分 40万円×0.2=8万円
    負担分 22万円
  • 加害者B
    自分の損害分 40万円×0.8=32万円
    Aに対する過失分 70万円×0.8=56万円
    負担分 88万円

このようなケースの場合は、両者の支払い分を相殺(88万円-22万円=66万円)し、
BがAに対して66万円を支払うことになります。

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